最近いろいろな種類のバターサンドを目にしますよね。
見た目はよく似ていても、口にした瞬間に「これは違う」と感じるバターサンドも多くあります。その違いは、どこにあるのでしょうか。
香りが鼻へ抜ける感じ、口どけ、食感の余韻など、「味わい」としてひとくくりにされがちですが、実はすべて「素材」と「技術」の絶妙なバランスが作り上げているのです。
大切な人に贈るギフトは、こだわりの商品選びが「気持ち」としても伝わりますよね。今回は、バター、小麦粉、フルーツ、副素材など、バターサンドを作る素材にも焦点をあて、「バターサンドのギフト」にふさわしい選び方をご紹介します。
目次
バターの香りが第一印象を決める
バターサンドにおいて、最も重要な素材のひとつが「バター」です。
バターの選び方で、味や香り、クリームの舌ざわりまでもが変わるといっても過言ではありません。バターサンドというからには、バターのこだわりが鍵となってきます。
ではバターについて少しご紹介をしていきますね。
発酵バターと無塩バターの違い
発酵バターは、乳酸菌を加えて発酵させることで生まれる深みのある香りとコクが特長です。フランスやヨーロッパ圏では一般的で、焼き菓子との相性が非常に良く、焼成後にも香りがしっかりと残るため、ギフトにふさわしい「上質な余韻」を演出してくれます。
一方、無塩バターは余計なクセがなく、素材の風味を邪魔しないため、フルーツなどと合わせやすいのが魅力です。贈る相手の好みに寄り添いやすい万能型といえるでしょう。
発酵バターを使ったバターサンドで有名なのが、「シュガーバターサンドの木」です。酪農大国フランスの発酵バター100%を使用しているとうたっているほど、バターへのこだわりを感じます。
ジャージーバターやグラスフェッドバターの特別感
希少なジャージーバターやグラスフェッドバターは、バターサンドの美味しさをグレードアップしてくれます。「普通のバターではない」という素材の個性が味わえるのは大変嬉しいですよね。
ジャージーバターで有名なのは「蒜山ジャージーバターサンド」です。蒜山ジャージーバターを100%使用した特別なバターサンドとして紹介されています。
生地のサクサク感を演出するのに重要な小麦粉

小麦粉は、食べた瞬間のサクッとした歯ざわりや、後に残るほろほろ感など、種類や製法によって印象が大きく変わります。
北海道産の小麦や雑穀粉、米粉などを使用したバターサンドは、特別な味わいをだしてくれます。小麦粉のこだわりは、味の品質へのこだわりといっても良いかもしれません。
また焼き上げる技術面も重要で、バタークリームとぴったり相性の良い生地に仕上げるために、各メーカーそれぞれこだわりの焼き方を実践しています。
フルーツ素材は加工や土地までこだわっているところが多い
バターサンドの中に入るジャムやドライフルーツ。これらの素材が、「ご当地グルメ」「地域色のあるギフト」としての価値を高めてくれる場合も多いです。
バターサンドというと、全国で流行しているお菓子、という目で見てしまいますが、どのような素材が加わっているかで急に「地元だけの味」という特別感がプラスされるのです。
たとえば、亀井堂総本店のバターサンドブランド「TONOWA」では、地元の素材や農家さんのこだわりを、バターサンドにそのまま活かし、お客様の味覚を楽しませるために配合や焼き方を工夫しました。
一見、同じに見えてしまうバターサンドですが、バタークリームと生地、中の素材が一緒にお口の中に入った時に、どのように味覚を楽しませてくれるかを綿密に計算して作っているものが多いです。
そのこだわり方は、メーカーによって全く違うため、ぜひお気に入りの一品を見つけ、ギフトとして贈る側も楽しんでいただければと思います。
ほんの少しの香りや味わいの演出
チョコレート、ナッツ、塩など、バターサンドの風味に深みを与える副素材は、まさにセンスと差別化の見せ所です。
たとえばビターチョコやローストナッツが効いた大人向けのバターサンドは、ワインやウイスキーとのペアリングもできるため、お酒好きな方へのギフトとしても喜ばれます。
「TONOWA」では、オリーブの香りが移ったコンポートの煮汁と、ちょっぴりのジン&ベルモットをいれ、クリームのコクの中に果肉の香りが強調されるように作りました。
そのほかにも、蒜山ジャージーバターサンドは、ドライフルーツをラム酒に付け込んだラム&フルーツや、甘納豆をブランデーで香りづけした、ほうじ茶&甘納豆など、香りと味わいのミックスをふんだんに活かしたバターサンドをたくさん販売しています。
お口の中に入れた時にふわっと香るかおりもバターサンドの味わいのひとつです。それをどんなふうにお客様に届けるかは、作り手の腕の見せどころかもしれません。
「自分にはちょっと贅沢」だからこそ、ギフトに最適

実際のところ、上質なバターサンドは自分で買うには少し高価だと感じることもあるかもしれません。しかし、それこそがギフトにふさわしい理由でもあります。
自分ではなかなか買わない「プチ贅沢」は喜ばれる
日常の中であえて選ばないような価格帯のお菓子は、もらったときの感動が大きくなります。バターサンドは、一粒で満足感があり、見た目も華やか。箱を開けた瞬間の「特別感」があるため、「ちょっと贅沢だけど嬉しい」という気持ちを引き出すのにぴったりです。
ギフト選びで見ておきたい3つのポイント
自分が食べたことがない商品を贈るのは不安ですよね。
そういう時にチェックしていただきたい項目をご紹介します。
- 素材表示や産地情報が明記されているか
贈る側も「安心できる品質を選んだ」と自信を持てます。 - パッケージの美しさと清潔感
パッケージには商品を代弁してくれるデザインを施すことが多いです。上品な味わい、ポップな味わいなど、お相手好みのものを選ばれると良いでしょう。
また自分がもらって嬉しいと思えるようなパッケージだと、お相手もきっと同じ気持ちになりますよね。 - 賞味期限と保存方法
冷凍・冷蔵・常温の違い、持ち歩き可能時間なども確認しておくと、手渡しギフトや郵送時に安心です。
SNS映えやトレンド性もプラス要素に
最近ではSNSで「映えるお菓子」も注目されています。かわいらしい見た目や、ストーリー性のある素材選びは、話題にしやすく記憶にも残ります。バターサンドの投稿はたくさんありますので、それらを見てギフトとしても申し分ないかチェックしておきましょう。
口コミで評判がよければ、一度自分で味を確かめなくても安心してお相手にお贈りすることができますよね。
素材や口コミを見て納得できればきっと、お相手の記憶に残る贈り物になる
バターサンドは、素材の違いがそのまま味や香り、見た目の印象に表れる繊細なお菓子です。だからこそ、ギフトとして選ぶときには「どんな素材が使われているか」「どんな果実が詰まっているか」「どんな想いで作られているか」といった背景も見てみることが大切です。
こだわりをもって作られたものであれば、きっと素敵な味わいを届けてくれるはずです。
自分ではなかなか買わない少し贅沢なお菓子だからこそ、もらったときの喜びはひとしお。見た目の美しさ、素材のこだわり、味の余韻など、きっと楽しんで食べていただけるはずです。
バターサンドはさまざまな種類があり、ギフトとしては難しそうと感じるかもしれませんが、今回ご紹介した内容をもとに、そういう視点で選んでいただくと、きっと素敵なバターサンドと出合うことができると思いますよ。